はじめに
ゲーム大好きユウです。最近ではスーパーファミコン等で発売されていたゲーム作品が、今のゲーマー達にも楽しんでもらえるようにリメイク・リマスターされています。
今回はその中でも、私がプレイした中でリメイク作品として完成されているゲームを2つご紹介します。
作品の紹介や、リメイク前とリメイク後の違い等を解説していきますので、よろしくお願いします。
リメイク・リマスターの定義と意義
その前に、リメイクとリマスターについて一般的な定義や意義を考えていきます。
作品のリメイクとは
作品をリメイク(Remake)するということは、文字通りもう一度作り直すこと、これが定義になります。
そのため、単純なゲームのプラットフォームだけ変えるという訳ではなく、グラフィック、BGM、(原作になければ)キャラクターボイス、ストーリーや追加要素等多くの要素を取り入れて作り直すことがリメイクの意義だと私は考えています。
特に多くの要素を一新させる、いわゆるフルリメイクは、ゲーム会社の時間とコストを要するものの、話題になりやすいです。
作品のリマスター=今のゲーム機で遊べるようにする方法の一つ
一方、作品のリマスターはあくまでも今のゲーム機で遊べるようにするための方法の一つに過ぎません。ゲーム界隈でいうところの「移植」です。
いい作品をそのままリマスターすることは、当時のシナリオなどを変わりなく遊べるということで、こちらの方が好みという方もいるとは思います。
リメイクとリマスター、どちらがいいか
ここ最近のゲーム業界は、リメイクやリマスターが少しずつ多くなっています。
ゲーム会社としてはリマスターの方が、あまり時間やコストがかからず商品化しやすい側面があります。
プレイヤーについては好みが分かれるところなので、どちらともいえないですが、私としては単純なリマスターよりも、名作だからこそしっかりリメイクしてほしいと考えています。
ただ、元のシナリオにそぐわない改変や、かといってあまり変化のないリメイク等は好ましくないとも思いますので、リマスターの方が改変される可能性が低くなるという意見も理解できます。
だからこそうまくバランスのとれたリメイク作品は、良いリメイク作品と感じることができます。
前提を踏まえた上で、名作リメイク作品を紹介します。
①スーパーマリオRPG
概要
スーパーマリオRPG(原作)は、1996年3月9日にスーパーファミコンで発売された、任天堂のキャラクターでおなじみのマリオを、初めてRPGとして作ったゲームソフトです。
またリメイク版については、2023年11月17日にswitchで発売されています。
普段のマリオの物語は、クッパにピーチが攫われて、それを取り戻しに行くというシンプルなものですが、このスーパーマリオRPGはRPGらしく、それに留まらないストーリー展開があります。
オリジナルキャラクターであるマロとジーノを仲間に加えつつ、武器世界から侵略してきた敵であるカジオー軍団を、RPGらしいコマンドバトルにて倒していきます。
スーパーファミコンで発売された当初、任天堂とスクエア(現在のスクエアエニックスの合併前)がタッグを組み製作されたこの作品は、大きな話題を呼び、クオリティの高さとゲームの楽しさでプレイ後も何度もプレイされる人が多い、ある意味伝説的なゲームとなっていました。
もちろんリメイクが発表された際も大きな話題となり、忠実なリメイクがされていたためプレイヤーは満足されている出来だと思います。
オリジナルとの比較
原作でも面白い要素は多くあるため、比較する内容は多くありませんが、目立った比較点を紹介します。
ジャスト入力による恩恵が多く、入力成功が分かりやすくなっている
スーパーマリオRPGはコマンドバトルであり、攻撃や防御の際にタイミングよくボタンを押すことで、攻撃や防御の質を高めることができます。
これは原作にもある要素ですが、リメイクで追加されたのは、通常攻撃(Aボタン)のジャスト入力成功時に、ダメージの一部が全体にも波及するようになりました。
原作では単体攻撃であった通常攻撃ですが、リメイクではしっかり入力できれば全体攻撃にもなり得るということで、PVの時点から話題になりました。
また防御時も、完璧に防げた時の効果音が変わるなど、成功時が分かりやすくなっています。
ジャスト入力成功時のチェインと3人技の実装
先ほどのジャスト入力の続きですが、成功時には3人技ゲージがチャージされていきます。また、成功回数がどんどんチェインしていき、参戦キャラに応じた恩恵を受けることもできます。
3人技については、変更できないマリオを除き、他キャラとの組み合わせによって攻撃や効果が異なり、戦術としても組み合わせを考えることができます。
細かい点が便利・分かりやすくなった
- 戦闘中で防御入力ができない技については「防御不可」とアナウンスされる。
- 「きょうてき」と呼ばれる通常の敵より強めの敵が登場し、倒すとカエルコインが手に入る。
- ワールドマップで移動が簡単かつ様々な場所にできるようになった。
- ダンジョン内で「そとにでる」ですぐワールドマップに移動できるようになった。
- 隠し宝箱を知らせる「おしらせリング」を早い段階で入手できるようになった。 等
リメイクでの面白い点
リメイクでの面白い点は、以下の3つです。
原作から追加要素がある
まずフルリメイクの醍醐味であるのは追加要素です。
とはいえ、スーパーマリオRPGは原作の時点からすでに完成されているという意見が多かったため、多くの追加要素は望まれてはいませんでした。
今回のリメイクで追加された要素で話題になったのは、一部ボスとの再戦があることです。
本編で戦った一部ボスとの再戦ということで、いわゆる強化版のボスと戦えるため、やりこむプレイヤーにとって面白い要素だといえます。
戦闘システムがより楽しく奥深くなった
比較する項目でも述べましたが、戦闘システムが大きく変化しています。特に3人技については、大きな追加要素と言え、戦略の幅が広がりました。
また、属性の概念が明確に表記されており、原作だと強みが分かりにくかった属性攻撃主体のマロも、属性攻撃の弱点を突けるキャラとして強みが分かるようになっています。
コミカルな動きはそのままに、リメイクのグラフィックで楽しめる
原作で楽しんでいた方は、やはりマリオ達のコミカルなシナリオが印象に残っていたかと思います。
今回のリメイクでも、グラフィックこそ一新されていますが、ストーリー展開にはほとんどメスを入れておらず、原作を遊んだという方でも、違和感なく遊べます。
私自身は原作、リメイク共にプレイしましたが、どちらも楽しめています。原作を遊んでいても、そうでなくても楽しんで遊べるという意見も多く、良リメイクだと思います。
②ライブアライブ
概要
ライブアライブ(原作)は、1994年9月2日にスクエア(現スクエアエニックス)より発売されたスーパーファミコン用ゲームソフトです。
リメイクについては、2022年7月22日にswitchで発売、その後2023年4月27日にPSシリーズとsteamにて発売されています。
ライブアライブは当時の小学館との共同企画で、「漫画家がデザインしたキャラクターをゲーム化する」という意欲的な作品となっています。当時としては珍しい7つ+1つのシナリオがあるオムニバスストーリーとなっており、7つのシナリオにそれぞれ小学館の漫画家がデザインしたキャラクターがいます。
各シナリオは様々な映画・映像作品のオマージュが多いですが、熱いシナリオが多いのが特徴です。
リメイクについては、ひっそりと望まれる意見がある一方で、漫画家との権利関係があるため難しいとされてきていました。その中でのリメイク発表の際には大きな話題となりました。
オリジナルとの比較
オリジナルとの主な比較点は次の3点です。
グラフィックやBGMの一新
フルリメイクの一環として、グラフィックとBGMが一新されています。
グラフィックについては、現在のスクエアエニックスが持つ技術である「HD-2D」を使用しており、ドット絵でありながらも新しいグラフィックとして綺麗な見映えとなっています。
また音楽についても、原作から音楽を手掛けている下村陽子氏がアレンジしており、原作から印象が強い音楽も改めて聞き直すことができます。
戦闘システムの改善
戦闘システムは大きく変化してはいませんが、原作はリアルタイムの動きなのに対し、リメイクでは行動ゲージでの管理という形となり、結果として難易度は下げられています。
また、ステータスなども物理攻撃、魔法攻撃の区別が分かりやすくなるなど、細かいところでの気配りがなされています。
CV(キャラクターボイス)の追加
今回のリメイクで一番大きな追加要素と言えます。
基本的に本編はフルボイスであり、シナリオを魅せる要因に一役買っています。熱いシナリオの中でのボイスによる相乗効果が高く、評価が高い要因ともとれます。
ただ残念な点として、ライブアライブは主人公達の名前を変えられる(原作からの仕様)のですが、その弊害か、一部パートボイスがなくなったり、汎用的なセリフに変えられたりしていることもあります。
うまく調整して、デフォルトネームだけでも欲しかったところです。
リメイクでの面白い点
リメイクでの面白い点は、以下の2つです。
各シナリオへの没入感が高くなっている
グラフィックやBGMの一新、及びCVの導入が強みとなっている部分です。
声優の熱演も相まって、近未来編や功夫編等は特にシナリオへの没入感が高くなっています。
基本の8つのシナリオ自体には大きな変更がない点を踏まえても、没入感が高くなっていることは、リメイクの大きな強みとも言えます。
最終編に少し変化がある
今回はネタバレをある程度隠していますが、8つのシナリオを終えた最終編において、ラストのシナリオにはリメイク独自の変化があります。
原作ファンからしても、予測していなかった要素となっており、私自身も大きく驚かされた追加部分です。
リメイクから始める人にはその違いは分かりにくいですが、個人的に印象に残っている面白い点です。
原作は、独特なRPGであった点や前後に知名度が高いRPG(FF6やクロノトリガー等)が多かったために、売上は(当時としては)イマイチだったのですが、リメイクは好調な売上となっており、満足な出来だと私は思います。
リメイク作品の今後の展望
最後に、リメイク作品の今後の展望について考えていきます。
ゲーム業界は今後も、過去の作品をリメイク・リマスターする機会は多くなっていくと思います。
新しいジャンルやキャラクターを作っていくのは中々難しいと感じられる点や、技術の高等化に伴う失敗時のリスク増加、既存のキャラビジネスの方が明確に収益を出しやすい等があるためです。
とはいえ、適当なリメイク・リマスターでは収益を出しにくいとも思えます。しっかりとしたリメイク・リマスターでなければ、かえって既存のキャラを毀損しかねません。
今後重要なことは、製作者側は新作ゲームと同様に真剣な心持ちでリメイクすることだと思います。また遊ぶ側は、新規プレイヤーの気持ちも考慮した上で作品を批評していくことも大事だと思います。
真剣な心持ちでリメイクされていけば、今後のリメイク作品の展望は明るいと思います。
まとめ
今回はswitchでできる名作リメイクRPGについて2つご紹介いたしました。
リメイク作品をあまり好ましく思わない方も、ぜひ一度リメイク作品を手に取ってみてはいかがでしょうか。
過去の作品を今の技術で作られたゲームの中に、新しい発見があるかもしれません。
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